#017 FP&Aへの転職で意識したい職務領域の4つのタイプと典型的な求人票
こんにちは、西崎俊です。このブログ「FP&A Camp」では、管理会計やFP&Aについて情報を発信しています。
西崎のプロフィールや年収推移などはこちら。
仕事が忙しく前回の更新からだいぶ間が開いてしまいましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?決算時期でお忙しい方も多いでしょうか。 ちなみに西崎の会社は3月ではないのですが、まあ世間が忙しいとそれなりには忙しくなりますよね。
前回の記事では、FP&Aの4つのタイプを紹介しました。 今回は、**それぞれのタイプで「典型的な求人票」**をみていきたいと思います。
典型的な求人票とはどういうことでしょうか?
実は、ひとくちにFP&Aといっても、職務内容は多種多様です。 経理のように仕訳を切ったりする人もいれば、経営戦略の話がメインの人もいます。
もし、自分の適正のある分野と実際の職務にギャップが生じてしまった場合、せっかく良い職場に転職しても能力が活かせなかったり、ストレスが溜まり退職する原因になってしまいます。 せっかく大きな決断をして転職するわけですから、そんな結末は避けたいですよね?
たしかに実際の仕事内容というのは、もちろん入社してみないことにはわからないことも多いのですが、
💡
「この言葉が多く出てくる求人は経理出身者向け」 「こういった歓迎スキルを記載している求人はFP&Aのなかでもコンサル寄り」
といったように、求人票を見ただけでもある程度わかる傾向のような部分もあります。
今回は、FP&Aの様々な求人票を紹介して、FP&Aの4つのタイプに合っている求人とはどんなものなのか?を見ていきます。
👩🏻Aタイプ
Aタイプによくある求人票の例
【役職】 FP&Aマネージャー(課長) 【概要】 ■管理会計 〇予算管理、予測作成、レポート(管理部部, CFO, 役員会, US本社等) 〇KPI管理 / 問題解決提案 【主な業務内容】 ・会社・営業本部別・ブランド別の収益管理 ・予算管理、予測作成、レポート ・決算分析 ■役員会議資料作成 / 内部監査対応(US本社監査含) / 会計士対応 ■会計を通じた全社的な問題解決提案 ■俯瞰的な視点からの経営陣への助言 ■部門横断プロジェクトの立案、推進(法規制対応、業務改善、コスト改善、その他重要案件) 管理会計業務全般に関わる業務をお任せいたします。 現職課長(部長が兼任)業務と同部門の担当課長の業務を引き継いで頂き、短期的には、現職が併走しながら国内の予算管理を通じた営業本部・事業本部のフォローアップや問題解決提案、中期的には、予測の作成や親会社(USA)及びアジア中東統括組織(シンガポール)に対するレポーティングの業務をお任せする予定です。 【能力条件】 ・マイクロソフトExcelに精通していること ・データベースに精通していること(SAP BW) ・P&Lの構造を理解していること ・DCF、NPV、IRRなどの財務モデリングに精通していること ・原価計算の理解 ・米国公認会計士または日本の同等の会計資格
解説:
A タイプは「経理よりで全社みる」でしたね。 こちらは某外資系メーカーのFP&Aの求人です。 特徴として、まず主要な業務内容は「収益管理」などの管理会計がメインで記載されています。
一方で、内部監査対応(US本社監査含) / 会計士対応なども含まれ、会計知識は比較的深いものを求められそうです。 アウトプットする資料は、役員向けなどハイレベルのものが多そうです。 事業部内の分析というよりは、事業部別の比較がメインになるのでレベル感も会社、国単位が多くなるのではないでしょうか?
「全社的な」「俯瞰的に」などのワードが出てきていると、タイプAのFP&A求人だなっていう感じがしますね。
👱🏾♂️B タイプ
Bタイプによくある求人票の例
【役職】 FP&Aマネージャー (スタンドアロン) 【主な業務内容】 ・ビジネス/ファンクションリーダーやチームメンバーと緊密に連携し、APACやグローバルビジネスユニットのカウンターパートと協力しながら、財務計画や予測を策定する。 ・月次、四半期、年次計画および報告要件を効果的かつタイムリーに管理する。 ・事業部の収益とマージンのパフォーマンスを注意深く監視し、数字の背後にある要因を探り、理解する。 ・事業部のコスト構造を理解し、進捗状況を注意深く監視し、合理的なトレードオフを推進することにより、必要な場合にはコントロールする。 ・最新のファイナンシャル・プランニングツール、財務要件、レポーティング・スケジュールに精通し、事業/ファンクションリーダーを含むステークホルダー間の調整を支援する。 【必須条件】 ・高い分析能力 ・ソフトウェア使用経験(SAPのようなERP、その他の財務報告ツール) ・5年以上の財務または関連分野での経験 ・英語(口頭および書面)に堪能であること。 ・多文化かつグローバルな組織での業務に精通していること 【歓迎条件】 ・米国公認会計士またはそれに準ずる会計資格 ・PowerBI, TableauなどBIツールの使用経験 ・SQLの知識
解説:
これは外資系の求人ですね。英語をそのままカタカナしているところが多くて、いかにも外資っていう感じです。笑
Bタイプは「経理寄りで部門付き」でした。 このタイプは各部門のCFOになるので、それなりにハイレベルな会計知識に加えて、各部門長とのコミュニケーションも必要です。 偉い人と対等に話せる立場でないといけないので、部下はいなくても職位や待遇はマネージャーというケースも多々あります。
この求人にもありますが、「注意深く監視」「ディテールまで分析し」などの言葉が出てくると、事業部内の細かな数値管理を扱うイメージでBタイプの人に合っている仕事ですね。
「チームメンバーと密接に連携」などの記載からもわかるように、コミュニケーション能力も求められることが多いです。
歓迎要件にBIツールやSQLが入っているのも、Bタイプっぽいです。
👱🏼♀️Cタイプ
Cタイプによくある求人票の例
【役職】経営企画(戦略立案支援・FP&A)スタッフ 【主な業務内容】 ・全社の経営計画・予算策定(中期、年次) ・全社/各事業の予実管理・モニタリング(年次、月次) ・全社/各事業の収益性分析や戦略立案・実行支援 ・全社経営レベルでの課題特定、プロジェクト遂行 経営陣とともに事業のさらなる成長を支えるべく、 戦略立案から実行支援、数値管理や横断プロジェクトの推進まで、事業全体を俯瞰しながら意思決定を推進支援します。 【歓迎条件】 ・事業会社の経営企画、経営管理部門、コンサルティングファームでの3年以上のご経験 ・簿記2級程度の会計知識 ・事業横断プロジェクトの推進経験
解説:
Cタイプは「事業よりで全社みる」でした。
この求人はタイトルが「経営企画(FP&A)」となっていますね。日系企業で名刺に書く部署名も経営企画だけど、「やりたいのはFP&Aだよー」という宣言っぽい感じです。
文面中の、「全社の経営計画」「経営陣、リーダーとともに」などの記載から、全社の事業に関わることをメインにやるんだなというのがわかりますね。
タイプAとの違いもわかりやすい求人ですね。 「収益性分析」や「予算管理」といったワードは出てくる一方で、「会計」や「監査対応」といった言葉がないことからも、経理経験などはそこまで求められていない印象です。
歓迎要件には簿記2級とあるのである程度の会計知識は必要そうですが、それよりも実務経験が重要視されそうですね。
👩🏾🦱Dタイプ
Dタイプによくある求人票の例
【役職】Revenue Ops Analyst 【主な業務内容】 XXX事業のRevOpsチームの一員として、当社のGo-to-Market戦略の定義、構築、推進において重要な役割を担っていただきます。 あなたのミッションは、財務/オペレーションモデルの設計と構築、戦略的プランニングのサポート、幅広いビジネストピックに関する定量分析を提供することです。 複雑なビジネス上の問題に取り組み、説得力のあるデータ主導のストーリーを構築し、さまざまな部門横断的な利害関係者に信頼されるビジネスアドバイザーになることです。 事業の成長と収益性に大きな影響を与える戦略的な意思決定に影響を与えるユニークな機会を持つ役割です。 ・事業成長、従業員数、財務計画に関する重要な質問に答える、正確で柔軟な財務/経営モデルを提供する。 ・戦略的・戦術的な提言を明確かつ簡潔に提示し、データ可視化ツールを用いて社内外の顧客に対して説得力のあるプレゼンテーションを行う。 ・複雑なビジネス課題を解決するためにシニアビジネスリーダーと協力し、適切なシナリオモデリングとデータに基づく洞察を提供する。 【歓迎条件】 ・分析および財務モデリングのスキル ・正確な財務/オペレーションGo-to-Marketモデル構築の実績。 ・変動人員予測および計画の経験。 ・複雑なネスト関数、ルックアップ、ピボットテーブル、モデリングを含むMicrosoftエクセルの高度な知識。 マクロ、スクリプト、SQLの経験があれば尚可。 ・予測と推定のための統計的手法をよく理解していること。 ・説得力のあるストーリーを伝える複雑な分析を要約し、視覚化する能力を含む、強力なコミュニケーションスキル。 ・Tableau/Lookerなどのデータ可視化ツールの使用経験
解説:
Dタイプは 事業よりで部門つきでした。 前回の記事でも解説した通り、DタイプのBタイプとの違いはトップラインへのコミットメント度合いです。 上記はある外資系のSaaSの会社の「Revenue Ops」の募集要項です。 創業してから間もないITの企業では、利益よりも受注や売上の最大化に重きが置かれるため、職種名にもRevenueという言葉が使われることが多いです。 また、そのような会社では事業やプロダクトが単一もしくは少数なので、会社の事業=部門になり、必然的に細かい分析になってきます。
FP&Aやファイナンスというタイトルではないものの、「財務モデリング・分析を通して、事業の成長に貢献する」という本質は同じですよね。
今、経理をやっているけど「もっと事業に貢献している感が欲しい」という気持ちを持っている方は、タイトルに縛られずこういった求人を候補に入れて見るも良いのではないでしょうか?
🧠まとめ
今回は、FP&Aの4つのタイプで典型的な求人票をみてみました。 みなさんが転職を検討する際に少しでも参考になれば幸いです。 それではまた!
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